南丹市工芸家協会主催のワークショップのお知らせです。
やきものシリーズの第2回目、第3回目は前野直史が担当いたします。 この企画は御好評いただいきました第1回目の八入窯・増田登志寿さんによる「土器を作ろう ~土と炎との出会い~」 に引き続き、「陶器とはそもそもいったい何であるか」ということを再確認してその発見の喜びと驚きを実感して頂ける内容です。 一般的に言って今やきものを学ぶということは、陶芸教室であれ学校であれ陶芸用の粘土や電気轆轤やマイコン制御の電気窯などが準備されていてそこで陶器を作るということでスタートする場合がほとんどではないかと思います。 しかしながら実際にはそんなところから陶器を始めたのでは非常に曖昧になってしまうやきものの本質があるのではないかと思うのです。 その方法は現代ではすでにあたり前になっていることではありますが、そのやきものの初源の在り方から見ると長い年月をかけて発展してきた過程のなかでこぼれ落ちたものもたくさんあるわけで、そこにもあらためて今から見れば大した価値と可能性があるように思います。 人間が火を使うようになって、焚き火をした場所で焼けた土が固まった、というその土と炎の出会いが呼び起こした不思議な現象に出会ったその驚きと喜びが1万年前のやきものの原点に違いないのです。 この自然現象そのものが「陶」であり、人の暮らしが必要とした機能に応えた姿こそが「器」です。 このことを実感と共に再確認してみようというのがこの企画の趣旨です。 自分自身がこの企画に関わらせて頂いて、これはすでにやきものを作っておられる方や、配り手としてやきものに関わる方にこそ是非御参加いただきたいと思っております。 きっと有意義な体験になるかと思います。 ___________________________________ 第2回「須恵器を焼こう ~窯を作って焼き締める、高温の窯への挑戦~」 講師 <Studio Tabula Rasa・前野直史> Naofumi Maeno 土をこねてかたちを作り、焚き火の炎で焼いた土器を手に入れた人たちは、もっと頑丈で水が染み出すこともないやきものを工夫する中で、やがて囲った中に熱を込めて焼けばさらに堅く頑丈なものになるということに気付いたのでしょう。これが現代のやきものではあたりまえに使われる「窯」の発見です。 「窯」を使ったやきものは、我が国には5世紀ごろに朝鮮半島から最先端の技術として伝えられました。これこそが初めての堅く焼けた須恵器と呼ばれるやきもので、この南丹市域にも幾つもの窯跡が発見されています。 《小さいながらも往時のような窯を作って、薪の炎で焼き締められた須恵器に挑戦します。》 ・1日目 日時:2014年9月7日(日) AM10:00〜PM4:00 場所:遊youひよし工作室 629-0301 京都府南丹市日吉町保野田長通24 午前中は須恵器についての講義と内容説明、午後からは今回焼くためのものを作ります。 ・2日目 日時:2014年9月13日(土) AM10:00〜PM4:00 場所:八入窯・増田登志久 邸 601-0751 京都府南丹市美山町島上小栗栖42 窯を作ります。 *野外作業のため荒天の場合は14日(日)または15日(祝)に延期となります。 ・3日目 日時:2014年9月27日(土)〜28日(日) AM10:00〜 場所:八入窯・増田登志久 邸 601-0751 京都府南丹市美山町島上小栗栖42 およそ36時間の予定で窯を焚きます。 *野外作業のため荒天の場合は延期となります。 ・1日目は必須ですが荒天延期の可能性もありますのでご都合により2日目、3日目は任意の参加でも結構です。 ・参加費 一般8,000円 学生6,000円 (傷害保険加入料含む) ・対象 高校生以上 ・募集人数12名 ・お問い合わせ/お申込み Studio Tabula Rasa 前野直史 629-0331 京都府南丹市日吉町生畑安鳥 kihatasarayama@cans.zaq.ne.jp ・お申し込み方法 氏名、年齢、住所、電話番号を明記し、「須恵器参加」と明記し郵便はがきまたはメールで8月31日(日)までにお申込みください。 ・当日は昼食、飲み物をご持参の上、汚れてもよい動きやすい服装でお越し下さい。 ____________________________________ 第2回「須恵器を焼く」は人数定員に達しましたので募集を打ち切らせていただきます。 次回にご期待ください。
by slipware
| 2014-08-02 11:01
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