白掛 面取瓶 2000頃 h:180mm
これは丹波の江戸末期頃の仕事をイメージして作った瓶です。
轆轤でかたちした後に板で叩いて五つの面を出しています。
この頃の丹波の轆轤は基本的には水挽きの後は腰も底も削りはしないのです。
そういう水挽きのラインそのままであることがあの頃の丹波の優美で柔らかな姿を作ったわけです。
この瓶も肩まで作り、継ぎ土して首から上を作るというような当時のやり方で作りました。
面取も朝鮮のもののようにスパッと刃物で切り落としたものも気持ちがよいのですが、こういう叩き出した柔らかな面の風情もまたうつくしいと想います。
どちらの方法にしても面取のものは光と影の特別なニュアンスが好きです。
春の草萠舎展の会場でいろいろと撮りながら途中で益子に行ってしまってそのままになっていましたのであらためまして順次紹介します。
会場の
ギャラリーアールは1階と2階に別れていて当初1階にスリップウェアを2階には白無地のものをというつもりでいたのですが
会期直前の春の窯で白無地のものが今一つ上手く行かなかったので急遽2階には残っていた以前の窯のものからいろいろと選んで持って行きました。