鉄彩藁灰釉 小鉢 1993夏 h:48mm d:165mm
もうひとつこちらも師の元に居た頃の作で今も手元で日々使っているものです。
やはり立杭の土に師の藁灰釉を掛けたもの。
藁灰や籾灰などの釉薬を師の窯ではその頃たくさんしていましたし、朝鮮の会寧や斑唐津が好きだった自分はこういう釉薬もなんとかこなしたいと願っていました。
分厚く締めた口作りもたっぷりと掛けた釉薬も好ましく、これが窯から出て来た時は嬉しかった。
なんということもない小鉢ですがとても綺麗な焼け上がりで陶器の生命はやはり風合いなのだということを知った気がしましたし、こういうものを作って行きたいという気がしたのを覚えています。
独立後も同じ感じで何度か手掛けて見ましたが窯も材料も違うとはいえなかなかこれ以上にはならないのです。
なんとかなるまで取り組むつもりです。