タグ:窯 ( 55 ) タグの人気記事

灰釉 瓶

b0027248_1182568.jpg

灰釉 瓶  2014年春


灰釉の上にさらに燃料の薪の灰が吹き付けて複雑な表情を見せています。
これは作陶の工程の必然ですが、この効果とうつくしさをぼくは丹波の古陶から学びました。

こちらも間もなくはじまるobjectsの個展でご覧頂きたいと思います。
[PR]
by slipware | 2014-05-27 01:24 | 花のうつわ | Trackback

南丹市工芸家協会ワークショップ

南丹市工芸家協会ではこのたび下記のワークショップを企画いたしました。

とくにやきものに関しましてはぼく自身も大いに関わっておりまして「陶器とはそもそもいったい何であるか」ということを再確認してその発見の喜びと驚きを実感して頂ける内容を三回シリーズで企画しました。

一般的に言って今陶芸を学ぶということは陶芸教室であれ学校であれ陶芸用の粘土や電気轆轤やマイコン制御の電気窯などが準備されていてそこで何かを作るという場合がほとんどではないかと思います。
しかしながら実際にはそんなところから陶器を始めたのでは非常に曖昧になってしまうやきものの本質があるのではないかと思うのです。
焼けた土が固まったというその土と炎の出会いが呼び起こした不思議な現象に出会ったその驚きと喜びが1万年前のやきものの原点に違いないのです。
この自然現象そのものが「陶」であり、人の暮らしが必要とした機能に応えた姿こそが「器」です。このことを実感と共に再確認してみようというのがこの企画の趣旨です。
自分自身がこの企画に関わらせて頂いて、これは職業としてやきものに関わる方にこそ参加していただきたいと思っております。

今春の第1回目の土器の回は八入窯・増田登志寿さんが担当ですが自分もぜひ参加したいと思っています。
秋になるか来春になるかは未定ですが第2、3回目はぼくが担当させていただきます。
きっと有意義な体験になるかと思います。
ぜひふるってご参加下さい。



ーーーーーーーーーー
◎南丹市工芸家協会「ワークショップ」につきまして



◎『工芸を楽しもう』
自分の手から物が生まれる“よろこび”を、私たち工芸家と供に体験してみませんか。


○染織  「草木染の毛糸」でマフラーを織る。 【染織・矢原工房】矢原早苗 Sanae Yahara
美山近郊で採取した植物で毛糸を染め、数本の木の棒を使い原始的な織物の技法である「いざりばた」でマフラーを織ります。1本の糸から布が生まれ、自分で身につける喜びをともに楽しんでいただけたら幸いです。

日時
3月22日(土)AM10:00~PM4:00
場所 美山かやぶき美術館
参加費  2,000円
募集人員 10人(要申込)
【染織】のお問い合わせ 矢原早苗 TEL0771−73−0083(PM6:00以後)



○陶芸  「全、3回シリーズで陶芸の原点を知って体験してもらう企画です」

やきものシリーズ・第1回目
「土器を作ろう ~土と炎との出会い~」【陶芸・八入窯】増田登志寿 Toshihisa Masuda


焚き火をしたら土が固まって雨に濡れてももう泥には戻らない何か違うものが出来あがった。この不思議な炎の働きは当時の人たちから呪術的な造形を呼び起こし、また同時にたいへん暮らしに役立つ実用的な新しい容器が生まれました。これが我が国で1万年ほど前から作り始められた縄文土器の正体です。

《近くの山で土を掘り、そしてかたちを作り、焚き火の炎で焼いてみて、縄文時代の人たちの感動を追体験してみたいと思います。》

日時(2回セットでの体験になりますので、以下の両日ご参加下さい)
3月30日(日)AM10:00~PM3:00 土を掘りに行き、かたちを作ります(作る物は自由です)
4月19日(土)AM10:00~PM3:00 野焼きで土器を焼く。*雨天の場合は20日(日)になります。 
場所 美山かやぶき美術館周辺(かやぶき美術館に集合)
参加費 3,000円
募集人員 20人(要申込)
【陶芸】のお問い合わせ 増田登志寿 TEL0771−75−0578



ワークショップ参加者で茶話会〈抹茶とお菓子付〉
染織・やきもの両コース参加の皆さんで、お茶を飲みながら作品について談笑します。
日時 4月26日(土)PM1:00~
場所  美山かやぶき美術館


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
やきものシリーズ第2,3回目の予定です。 (詳細は随時お知らせ致します)


第2回目
「須恵器を焼こう ~窯を作って焼き締める、高温の窯への挑戦です~」 【陶・生畑皿山窯】前野直史 Naofumi Maeno

土器を手に入れた人たちはもっと頑丈で水が染み出すこともないやきものを工夫する中で、今度は囲った中に熱を込めて焼けばさらに頑丈なものになるということに気付いたのでしょう。現代のやきものではあたりまえに使われる「窯」の発見です。
「窯」を使ったやきものは、我が国には5世紀ごろに朝鮮半島から最先端の技術として伝えられました。これこそが初めての堅く焼けた須恵器と呼ばれるやきもので、この南丹市域にも幾つもの窯跡が発見されています。

《小さいながらも往時のような窯を作って、薪の炎で焼き締められた須恵器に挑戦してみます。》


第3回目
「釉薬の発見 ~多彩な陶器の着物~」 【陶・生畑皿山窯】前野直史 Nofumi Maeno

須恵器とはただ土を堅く焼き抜いただけのいわば裸のやきものでしたが、これが現代の華やかな陶器のように彩られるのはガラス質の衣装である釉薬の発見があってこそです。
釉薬は須恵器をより堅く焼き込んでゆく過程で、燃料となった薪の灰が窯の中で高温になった土と融け合うことで生まれてきました。
この自然発生的な灰と土との釉薬を工夫することで現代につながる様々な色艶の釉薬が生み出されました。

《身近にある土や石、それに植物の灰を使って幾つかの釉薬を試してみます。》
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


お申込先 南丹市工芸家協会(南丹市役所 地域振興課内)
〒622-8651 京都府南丹市園部町小桜町 47番地 FAX0771−63−0653
対象 小学生以上 申込締切日 3月14日(金)必着(申込多数の場合は抽選)
申込方法 氏名・年齢・住所・電話番号を明記し、郵便またはFAXでお申し込み下さい。
*各講座とも昼食、飲み物をご持参の上、汚れても良い動きやすい服装でお越し下さい。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー
[PR]
by slipware | 2014-03-02 23:10 | お知らせ | Trackback

slipware 焼締皿

b0027248_17124550.jpg

スリップウェア 焼締皿  2012年末  w:180mm h:34mm  


このブログもしばらくはお知らせばかりの更新しか出来ませんでしたが12月20−21日に焚いた倒炎式ののぼり窯の新作です。
以前から時折作っていた無釉のスリップウェアです。
これは無釉でも化粧土がつややかに融けるような窯の中で灰をたくさん受ける炎の強いところにのみ入れています。
[PR]
by slipware | 2012-12-31 20:00 | slipware | Trackback

のぼり窯

b0027248_2232775.jpg

b0027248_1948594.jpg

ここで独立後今までずっと使ってきたのは焚口から煙り出しまでが筒抜けの直焔式の単室登窯でした。
これはバリバリと強い火熱が煙や灰とともに噴きつけるプリミティブな窯でしたが、魅力的な焼き上がりと引換に相当の焼け過ぎや焼けむら、焼け歪み、焼け傷なども出るものでした。
朝鮮時代の粉青、初期唐津、江戸以後の丹波など焼け味のうつくしい陶器のことごとくがこういう窯から生まれた以上は自分もこういう窯で仕事がしたいと願ったのです。
素焼き無しで釉薬を生掛けにしたスリップウェアなどの型物の多くは一方向から吹き抜ける炎でポテトチップスのように反り返りなかなかにロスも多かったのですが激しくもうつくしいこういう直焔式の窯の焼き上がりに自分は満足していました。
しかしながらこの窯の隣にはただ焼きあげるだけで精一杯のこういう窯だけではなくやはり酸化や還元をあるいは温度分布をコントロールしながら焼ける素焼きにも本焼きにも使える倒炎式の小さな窯を作りたいとも早くから計画していたのです。
この計画がなかなか実現しないままに年月が経ちようやく今月になって仕上がった時には当初つもりしたものよりもかなり大きいものになりました。
遅れに遅れた計画が実現したのは生の土を型で固めて作った直焔式の窯は修理しながら使ってきたのですがかなり痛んできたことと、去年の春から若い人が共に仕事をしながらやきものを学びに来てくれるようになったことが契機になりました。
ようやく出来上がった窯に日をおかず初窯を焚いたのが4月の16,17の両日でした。
煙突の具合などに若干の不安もあったのですが、作業は予想以上にスムーズに運びあっけないほどに順調に焚き終えたのです。
初めての窯をこの先どのように工夫しながら使いこなしてゆくかというのはこれからの課題だと思っています。
[PR]
by slipware | 2012-04-24 23:12 | 窯のこと | Trackback

穴窯 10回目

b0027248_0164285.jpg


7月26日~28日まで10回目の穴窯を焚きました。
無釉の焼締については今まではすべて強還元の燻べ焼きで須恵器にしてきましたが、今回初めて素直な酸化炎で焼く事を試してみました。
酸化とはいっても小さな穴窯のことですからそう綺麗に酸化する訳もなくやはり相当程度に灰を受け煙にまかれて変化に富んだ焼け上がりとなりました。
いくつかの土を試してみたかったのですがなかなか面白いものも出て今後が楽しみです。
写真は泥三彩のビアマグ等々。

7日からの陶器まつりには今回のものも持ってゆきます。
[PR]
by slipware | 2011-08-06 00:29 | 窯のこと | Trackback

須恵 蓋付壺

b0027248_159593.jpg

須恵 蓋付壺 2010年末  h:130mm d:95mm


失敗の多かった年末に焚いた窯の蓋付壺です。
須恵器の場合はシンプルなかたちが良さそうに思います。
こういう縦長の蓋付壺はあまりしたことがないですがもう少し大きい物なども、また釉薬のものなども作ってみたいと思います。

それはそうと冬しか出来ないけれど雪の上は光が回ってあんがい写真撮りには悪くないですね。
[PR]
by slipware | 2011-02-11 02:10 | 須恵 | Trackback

須恵 七寸平鉢

b0027248_15485879.jpg

須恵 七寸平鉢 2010夏  h:52mm w:208x215mm


スリップウェアの場合は型作りのものがほとんどですがカップなどの轆轤で作るものに関しても割合たっぷりと厚みを残して柔らかいかたちに仕上げたいという気があります。
スリップウェアに使っている土が比較的砂っぽいざっくりとしたものであまりぴしっと薄く仕上げるのには向かない上に、さらに化粧土を掛けて釉薬を掛けて装飾するわけですからなおさらフォルムは緩くなるのです。
ぼく自身はスリップウェアというやきものには紋様装飾も含めてそういうゆったりとしたおおらかなものを求めているのでしょう。

いっぽう須恵器のかたちはそうではありません。
古代の須恵器はそうシャープなものばかりでもなくわりに柔らかい雰囲気の造型も見られますがあくまで自分の場合の話しです。
こういう無釉のやきものは轆轤したままの仕上げがそのままに焼けて固まります。
こちらはなるべく手をかけないで自分の感覚で押さえこみすぎずにかたちを作りたい。
轆轤の上でびゅんと伸ばして簡単に済ませたかたちは長時間の高熱で熔けて小さく焼け締まりながら折り合いをつけます。
時には高熱が過ぎてかたちが崩れたり、傾いたり、薪に押されたりして隣のものとくっついたりもします。
しかしそうして仕上がることで最初の轆轤の上での味気ないくらいのものも自然な姿に戻されるのだという気がします。

写真は先の六寸と同じような七寸の平鉢ですが積み重ねて焼いた高温の窯の中で上下のものとくっついて大きくかたちが歪んだものです。
くっついたうつわにはくっつた痕跡が残り、くっついたものならではのかたちに出来上がってきますがこれはこういうものとしてそのまま受け取りたいと思うのです。

昨今は陶器のようなものも完全品であることが求められすぎるような気がしてならないのですが、本来陶器とはそういう事とは折り合いが悪いものではないかとも思うのです。
むろん江戸、明治、大正、昭和と技術は革新され続け工業製品の登場でなおさら完成度の高いものが手仕事にも求められる土壌ができました。
きゅうりでも大根でも真っ直ぐで大きさの揃ったものが求められるという、現代はそういう時代なのです。
ところがそういう過程で抜け落ちたものがあるには違いないのです。
魚は広い海を泳ぎまわっている、大根は土に突き刺さっている、陶器とはもともとこういうものであるというそういうあたりまえのことを発信してゆくのもぼくたちの大切な役割には違いないと思うのです。
もちろん養殖の魚、工場の中で水耕栽培で作るトマト、タイマーをセットして電気窯で焼いた陶器を否定するわけではありません。
そちらにはそちらの価値と論理があるでしょう。
手仕事は手仕事として本来の性を取り戻してゆきたいものだと願っております。
[PR]
by slipware | 2011-01-20 16:31 | 須恵 | Trackback

須恵 六寸平鉢

b0027248_319576.jpg

須恵 六寸平鉢  2010暮  h:40mm d:190mm


先日の写真の割れたうつわは六寸と七寸の平鉢でしたが大丈夫なものもありました。

自然釉の表面が荒れる問題についてあれこれ考えているのですが、古い須恵器を見れば釉薬が剥落したものが相当数あることがわかります。
もちろん今ぼくたちが見ることが出来る古代の須恵器のほぼすべては数百年から千年以上も土中に埋もれていたものが発掘されたものではあり、そのことによって釉表面が土中のアルカリ分などで侵食されて風化した結果剥落したのだという可能性も考えられなくはないのですが、むしろこれらは出来上がった当初からなめらかな釉調ではなかったのではないかという気も相当程度しています。
釉が綺麗に残っているものもたくさんあるにはありますが、残ってはいても今うちの窯で焼け上がってくるように煮えた様な荒れた肌のものもかなり確認できるのです。
剥落してしまって当初の釉の状態が確認できないものも含めると相当の割合で須恵器の自然釉は荒れた釉肌をしていたのではないかと想像しています。
いっぽう若干窯の構造と焚き方が異なる12世紀末以後の常滑、丹波、信楽などのやきものにはこういう釉肌のものはほとんど無いように思うのです。
このあたりに何か自然釉の状態を考えるヒントがあるような気はします。

ぼくの小さな窯でさえひと窯焚けばなめらかな釉のものと荒れた釉のものが出来上がります。
薪に近いところと煙突に近いところ、熱が上がる場所と比較的上がらない場所などそういう焼成条件の違いは小さな窯だけに差が少なく、その条件と結果との関連が今のところまったく掴めないので困るのですが、自分の窯焚きが釉肌が荒れやすい条件に近いところで行われているのだということは現実なのです。
いろんなものが出来るということは少しの条件が変われば結果は変わる境目にあるのかもしれないとは思っています。
確かめるべきは薪の種類、焼成温度、昇温の速さ、還元の濃度、強還元のタイミングです。
コントロールしにくい条件としては窯に影響のある地面からや雨などによる湿度の問題、冷却の速さなどの影響も考えられます。

今のところ自分の予想では強還元のガスの過多によるものか、単純に高温すぎて煮えているだけなのか、あるいはもしかしたら広葉樹の雑木類の自然釉というのがアルカリ分も多くてこのようになりやすいということなのか、原因はそのあたりではないかと思うのです。
まずは次回はどのタイミングで釉薬が煮えるのか、強還元前の段階で釉調はどうなっているのかということを確かめたいと思います。
それには窯の最終段階でいくつかのものを引き出してみれば良いのです。
これでなめらかな釉調が得られているとすればそれが荒れる原因は強還元から冷却の間の条件にあると言って良いと思うのです。

こういうことは高熱に耐えるカメラで焼成から冷却までをモニター出来れば訳はないのですが、どこかそういう設備のある大学なり何なりで取り組んで欲しいものだと思います。
[PR]
by slipware | 2011-01-20 04:39 | 須恵 | Trackback

穴窯 9回目

b0027248_23385420.jpg


昨年末25日から28日まで9回目の穴窯を焚きました。
前回に引き続き自然降灰釉の調子を確かめるのが今回も課題でした。
屋根のない野天の窯ですので30日から降った雪に埋もれてしまい窯出しが遅れましたが結果は今まで以上に窯の中で割れたものが多く出来て残念でした。
全体の半数強が破損というのは窯の経済としてあまりにも厳しいのです。
これは窯の中の湿度が十分に抜けきる前に温度が上がったためかと思いますので次回はより慎重な昇温をこころがける必要があると思いました。
往時はそうではなかったかということで山からおろしたての全く乾燥していない丸太でほぼ最終段階まで焚いたこともより湿気を送り込み続ける結果となりこの傷の多発の原因となったかもしれません。
しかしそのことは次に気をつければよいだけのことでかまわないのですが、肝心の自然釉が煮えたようになるという課題に付いては、窯焚き終了時の須恵器ならではの強還元のタイミングに問題があるのではと考えて調整したもののあまり今までとの違いがなく拍子抜けの結果になりました。
何が原因でどういう手を打てばいいのかということを今一度考え直して取り組む必要があります。
[PR]
by slipware | 2011-01-15 00:26 | 窯のこと | Trackback

2010年の秋の窯焚き

b0027248_8324997.jpg


9月30日−10月1日までのぼり窯を焚きました。
スリップウェアの小物類中心です。
写真は25センチほどのスリップウェアの裏側です。
スリップウェア類に主に使っているのは信楽の三郷山の土で、薪の酸化炎でじっくり焼けば火前には灰の自然釉が吹きつけ炎の当たったところは緋色が美しく冴えます。
スリップウェアは紋様に一番目がゆくのはもちろんあたりまえですが裏返した時の信楽土のドームもうつくしく仕上がればなおさら良いとは思うのです。
[PR]
by slipware | 2010-10-07 08:45 | 窯のこと | Trackback