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「咖喱と古民藝」SML

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10月6日-14日東京都中目黒の
SMLさんにて開催されます咖喱と古民藝展に今年も参加しています。
残念ながら在廊は出来ませんがこのイベントは毎年美味しいカレーが食べられるのも魅力ですね。

・松江咖喱食堂
 10月6日(土)・7日(日)・8日(月祝)
 12:00〜19:00
民藝咖喱食堂
 10月13日(土)・14日(日)
 12:00〜19:00





# by slipware | 2018-10-05 09:21 | お知らせ

地震等で壊れた陶器につきまして

幸いさほど大きな余震はなく収まったようですが、さる6月18日の朝関西一円で割に大きな地震がありました。
震源地は大阪府の北部だそうでここからもそれほど遠いわけではなく、生畑のうちの家も相当強い揺れが長く続いたように感じました。
壊れ物の多い家ではありますが、うちには特に被害はありませんでした。
急いで情報を確認すると最大震度6弱とのことで、1995年立杭の修行時代のあの阪神淡路大震災のような事態を想像もしましたが、実際の被害は死傷者もあったのでやはり大変なことではあるものの、規模からするとあのときほどのものではなかったのはまだ良かったという気もしたのは正直な気持ちでした。
あの大震災の時には立杭でもいくつかの窯が壊れたり墓石が倒れたりはしましたが、神戸などの被害を伝えるニュースの映像は極めて深刻な事態で初めて大地震というものを自覚したのもこのときでした。
地震の翌日に師匠と共に食料やタンクに汲んだ水やカセットコンロなどをトラックにたくさん積んで二人で神戸に入りましたが街ではまだ煙が上がっていたり電柱やビルが倒れていたりするのを見ました。
六甲山を穿つトンネルの中では壁に入った亀裂から滝のように水が噴き出しているところもありました。
街はいたるところに倒壊した家屋があり電気も消えていた事を思い出します。
こういう不幸なことを教訓にして被害は少しでも抑えられているのでしょうが、その後も東北や鳥取や熊本やとあちこちで何度も大きな地震がありましたし、今年も4月の個展の直前の松江でも割合大きい地震があって心配したことでした。
日本はいつどこで大きな地震があってもおかしくないという備えは必要なのだろうと思います。

それはそうと、今日お聞きしたのですが自分の作った陶器が壊れて悲しんでおられる方があったことを知りました。
食器棚が倒れてこれは自分のものということではありませんがたくさんの食器が壊れたという話しも聞いています。
関西圏は地元でもあり、お取り扱い頂いているお店も何軒かありますので使って頂いているうつわもやはり多いことかと思いますし、その内には壊れてしまった陶器もやはり相応にあるのではないかと思います。
もちろん被害に合われた方にとっては、陶器どころではないだろうことも理解していますが、それでも同じくやきものを愛する者としての立場ではせっかく気に入って求め、大切に使っていただいていたものを不幸な天災によって失ってしまったというのはいかにも残念なことではないかともお察しします。

自分の陶器をお使いくださっているみなさまの中で、被災して壊れてしまって悲しんでいる方がもしもいらっしゃるのならば、同じものとはゆきませんがせめてものお慰めになにか代わりのものをお贈りできないかと考えましてこの一文を書いています。
今回に限ったことではありませんが、地震などで壊れてしまったという方はどうかご一報下さいませ。
御本人に限らずお知り合いにお心当たりのある方がございましたら本件につきましてよろしくお伝えいただければ幸いです。
ご遠慮なくお知らせくださいませ。
連絡先は下記のリンク先下部にございます。
どうぞよろしくお願いいたします。

最後になりましたが、今回この対応が遅くなってしまいまして申し訳ありません。
被害にあわれた皆さまには心よりお見舞い申し上げます。

前野直史







# by slipware | 2018-06-30 01:35 | お知らせ

「民藝と暮らす2018」

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6月6日〜11日に昨年に引き続き今年もまた大阪の阪急うめだ本店9階祝祭広場にて「民藝と暮らす2018」が開催されます。
こちらは日本各地の作り手を廻って使い手と繋いでいる配り手たちに注目したという点でも面白い切り口の企画かと思います。
本年はplugのブースでいろいろなうつわをお世話になることになりました。

そして今回もまた会期中にはさまざまなトークやワークショップなどが企画されており、ぼくもまた10日の午前11時から日本民藝協会 雑誌『民藝』編集者の鈴木理恵さん、同デザイナーの高橋克治さんと共に読者のひとりとして「雑誌『民藝』のススメ」というタイトルでトークイベントをさせていただきます。

民藝関係では関西でもっとも大きなイベントのうちの一つですので皆様是非楽しみにしてお越し下さい。


●トークイベント 「雑誌『民藝』のススメ」
雑誌『民藝』編集者 鈴木理恵・同デザイナー 高橋克治・陶工 前野直史
6月10日午前11時〜







# by slipware | 2018-06-02 13:08 | お知らせ

「Golden SlipWare 2018」 SML

「Golden SlipWare 2018」 SML_b0027248_09134450.jpg

今年で8年目の恒例の企画「GOLDEN SLIPWARE2018」が東京都中目黒のSMLで開催されます。
この現代のスリップウェアの祭典が日本の普段使いの器としてスリップウェアが定着するのにずいぶん大きい役割を果たしたのではないかと思います。
在廊日は今回は初日のみですが、ぼく自身も毎年この機会に作り手の皆さんに会うのを楽しみにしています。

イベント詳細につきましてはSMLホームページ等でご確認下さい。


「Golden SlipWare 2018」
4/28(土)~5/13(日)

今年で8年目を迎える、現代スリップウェアの祭典「Golden SlipWare 2018」
日本のスリップウェア人気を牽引する9作家の競演です。
同じ技法にもかかわらず、作家それぞれが常に進化し続け、
個性が存分に反映されたうつわの数々。
どうぞご期待ください。

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「スリップウェア/Slipware」
スリップウェアとは、クリーム状の化粧土(スリップ)で装飾して焼き上げた陶器を指します。イギリスでは独自のスタイルが生まれ、18世紀から19世紀にかけ、パイなどを焼く実用のオーブンウェアとして活躍しました。一度は衰退したものの、大正時代に、柳宗悦をはじめとした日本の民藝運動の創始者たちが、この穏やかで親しみ深いうつわの魅力を見出し、その技法は現代の作り手まで脈々と受け継がれています。
参考文献:『スリップウェア』誠文堂新光社(2016)
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【参加作家】
伊藤丈浩/井上尚之/小島鉄平/齊藤十郎/十場天伸/中川紀夫/前野直史/山口和声/山田洋次(五十音順)

ITO TAKEHIRO/INOUE NAOYUKI/KOJIMA TEPPEI/SAITO JURO/JUBA TENSHIN/NAKAGAWA NORIO/MAENO NAOFUMI/YAMAGUCHI KAZUNA/YAMADA YOJI

【作家在廊日】
4/28(土)小島鉄平/齊藤十郎/十場天伸/中川紀夫/前野直史/山口和声/山田洋次
4/29(日)山口和声
5/4(金・祝)齊藤十郎
5/5(土)齊藤十郎
5/12(土)伊藤丈浩
5/13(日)伊藤丈浩

▼EVENT
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【オープニング スリップウェアパーティー】
4/28(土)18:00~20:00
フードスタイリスト 中山暢子によるお料理とお酒を、作り手と共にお楽しみください。

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【スリップ酒場】
5/6(日)14:00~20:00 *売切れ次第終了
料理家 蓮池陽子が女将を務める、1日限定のスリップ酒場がオープンいたします。
おいしいお酒と、スリップウェアで楽しむ魅惑のおつまみをご堪能ください。

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▼WORKSHOP
毎回大好評のスリップウェアのワークショップを今年も開催いたします。
制作したうつわは作家の窯で焼き上げ、後日SMLにてお引渡しいたします。

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【齊藤十郎ワークショップ】

5/4(金/祝)
① 11:00~ / ② 14:00~

カレー皿(21×26.5cm)または、9寸皿(直径27cm)のいずれかを選んで作ります。

事前予約制 / 各回先着10名
参加費:カレー皿/7,560円(税込)、9寸皿/12,960円(税込)

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【伊藤丈浩ワークショップ】

5/12(土)
① 12:00~ / ② 14:30~ / ③ 17:00~

5/13(日)
① 12:00~ / ② 14:30~ / ③ 17:00~

長角鉢(17×13.5×3.8cm)を作ります。

事前予約制 / 各回先着15名
参加費:4,860円(税込)
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ワークショップ参加ご希望の方は、事前にウェブサイトのお申し込みフォームまたはお電話にてお申し込みください。
*定員になり次第締め切らせていただきます。


# by slipware | 2018-04-21 20:00 | お知らせ

筒描尺皿 柳紋

筒描尺皿 柳紋_b0027248_22360978.jpg
筒描尺皿 柳紋_b0027248_22360937.jpg
こちらはどちらも一尺ほどの大きめのものです。
先日丹波の筒描について書きましたが、丹波には柳に蛙が飛びついている紋様の白地の徳利は残っているもののこういうタイプの皿は見かけません。
紋様はむしろ瀬戸の石皿にしばしば見かけるさらっと見事に筆を走らせた風にそよぐ柳の紋様を筒描きに置き換えて、今回の会場でもありますobjectsのお店のロゴもイメージして仕上げました。
あまり今まではうつわにこのような具象を描いたことはなかったことですがこういうものもなんとか進めて行ければまた自分のやきものの幅も拡がるだろうとは思いもするものの、手先も不器用な上に絵心に乏しい自分にはちょっと難しいかもしれません。
それはさておき、これらは絵筆ではなくスリップウェアで散々繰り返してきたスポイトを用いて白泥を絞り出しながら、こころは瀬戸の絵皿に導かれて描いたもので、紋様の上には窯焚きの自然釉が雪か雨のように降り注ぎ、陶器であることでなんとか救われてもいるのではないかとも思います。



# by slipware | 2018-04-13 22:54 | 食のうつわ