カテゴリ:須恵( 15 )

須恵 蓋付壺

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須恵 蓋付壺 2010年末  h:130mm d:95mm


失敗の多かった年末に焚いた窯の蓋付壺です。
須恵器の場合はシンプルなかたちが良さそうに思います。
こういう縦長の蓋付壺はあまりしたことがないですがもう少し大きい物なども、また釉薬のものなども作ってみたいと思います。

それはそうと冬しか出来ないけれど雪の上は光が回ってあんがい写真撮りには悪くないですね。
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by slipware | 2011-02-11 02:10 | 須恵 | Trackback

須恵 七寸平鉢

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須恵 七寸平鉢 2010夏  h:52mm w:208x215mm


スリップウェアの場合は型作りのものがほとんどですがカップなどの轆轤で作るものに関しても割合たっぷりと厚みを残して柔らかいかたちに仕上げたいという気があります。
スリップウェアに使っている土が比較的砂っぽいざっくりとしたものであまりぴしっと薄く仕上げるのには向かない上に、さらに化粧土を掛けて釉薬を掛けて装飾するわけですからなおさらフォルムは緩くなるのです。
ぼく自身はスリップウェアというやきものには紋様装飾も含めてそういうゆったりとしたおおらかなものを求めているのでしょう。

いっぽう須恵器のかたちはそうではありません。
古代の須恵器はそうシャープなものばかりでもなくわりに柔らかい雰囲気の造型も見られますがあくまで自分の場合の話しです。
こういう無釉のやきものは轆轤したままの仕上げがそのままに焼けて固まります。
こちらはなるべく手をかけないで自分の感覚で押さえこみすぎずにかたちを作りたい。
轆轤の上でびゅんと伸ばして簡単に済ませたかたちは長時間の高熱で熔けて小さく焼け締まりながら折り合いをつけます。
時には高熱が過ぎてかたちが崩れたり、傾いたり、薪に押されたりして隣のものとくっついたりもします。
しかしそうして仕上がることで最初の轆轤の上での味気ないくらいのものも自然な姿に戻されるのだという気がします。

写真は先の六寸と同じような七寸の平鉢ですが積み重ねて焼いた高温の窯の中で上下のものとくっついて大きくかたちが歪んだものです。
くっついたうつわにはくっつた痕跡が残り、くっついたものならではのかたちに出来上がってきますがこれはこういうものとしてそのまま受け取りたいと思うのです。

昨今は陶器のようなものも完全品であることが求められすぎるような気がしてならないのですが、本来陶器とはそういう事とは折り合いが悪いものではないかとも思うのです。
むろん江戸、明治、大正、昭和と技術は革新され続け工業製品の登場でなおさら完成度の高いものが手仕事にも求められる土壌ができました。
きゅうりでも大根でも真っ直ぐで大きさの揃ったものが求められるという、現代はそういう時代なのです。
ところがそういう過程で抜け落ちたものがあるには違いないのです。
魚は広い海を泳ぎまわっている、大根は土に突き刺さっている、陶器とはもともとこういうものであるというそういうあたりまえのことを発信してゆくのもぼくたちの大切な役割には違いないと思うのです。
もちろん養殖の魚、工場の中で水耕栽培で作るトマト、タイマーをセットして電気窯で焼いた陶器を否定するわけではありません。
そちらにはそちらの価値と論理があるでしょう。
手仕事は手仕事として本来の性を取り戻してゆきたいものだと願っております。
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by slipware | 2011-01-20 16:31 | 須恵 | Trackback

須恵 六寸平鉢

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須恵 六寸平鉢  2010暮  h:40mm d:190mm


先日の写真の割れたうつわは六寸と七寸の平鉢でしたが大丈夫なものもありました。

自然釉の表面が荒れる問題についてあれこれ考えているのですが、古い須恵器を見れば釉薬が剥落したものが相当数あることがわかります。
もちろん今ぼくたちが見ることが出来る古代の須恵器のほぼすべては数百年から千年以上も土中に埋もれていたものが発掘されたものではあり、そのことによって釉表面が土中のアルカリ分などで侵食されて風化した結果剥落したのだという可能性も考えられなくはないのですが、むしろこれらは出来上がった当初からなめらかな釉調ではなかったのではないかという気も相当程度しています。
釉が綺麗に残っているものもたくさんあるにはありますが、残ってはいても今うちの窯で焼け上がってくるように煮えた様な荒れた肌のものもかなり確認できるのです。
剥落してしまって当初の釉の状態が確認できないものも含めると相当の割合で須恵器の自然釉は荒れた釉肌をしていたのではないかと想像しています。
いっぽう若干窯の構造と焚き方が異なる12世紀末以後の常滑、丹波、信楽などのやきものにはこういう釉肌のものはほとんど無いように思うのです。
このあたりに何か自然釉の状態を考えるヒントがあるような気はします。

ぼくの小さな窯でさえひと窯焚けばなめらかな釉のものと荒れた釉のものが出来上がります。
薪に近いところと煙突に近いところ、熱が上がる場所と比較的上がらない場所などそういう焼成条件の違いは小さな窯だけに差が少なく、その条件と結果との関連が今のところまったく掴めないので困るのですが、自分の窯焚きが釉肌が荒れやすい条件に近いところで行われているのだということは現実なのです。
いろんなものが出来るということは少しの条件が変われば結果は変わる境目にあるのかもしれないとは思っています。
確かめるべきは薪の種類、焼成温度、昇温の速さ、還元の濃度、強還元のタイミングです。
コントロールしにくい条件としては窯に影響のある地面からや雨などによる湿度の問題、冷却の速さなどの影響も考えられます。

今のところ自分の予想では強還元のガスの過多によるものか、単純に高温すぎて煮えているだけなのか、あるいはもしかしたら広葉樹の雑木類の自然釉というのがアルカリ分も多くてこのようになりやすいということなのか、原因はそのあたりではないかと思うのです。
まずは次回はどのタイミングで釉薬が煮えるのか、強還元前の段階で釉調はどうなっているのかということを確かめたいと思います。
それには窯の最終段階でいくつかのものを引き出してみれば良いのです。
これでなめらかな釉調が得られているとすればそれが荒れる原因は強還元から冷却の間の条件にあると言って良いと思うのです。

こういうことは高熱に耐えるカメラで焼成から冷却までをモニター出来れば訳はないのですが、どこかそういう設備のある大学なり何なりで取り組んで欲しいものだと思います。
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by slipware | 2011-01-20 04:39 | 須恵 | Trackback

須恵 蓋付壺

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須恵 蓋付壺 2010年夏  h:113mm d:104mm


これは胴と蓋が特に咬み合うようにはしていない普通の壺の上に小鉢を伏せたような蓋です。
蓋物は好きで今までにもここで紹介したもの以外にもいろいろとたくさん作ってきましたがこういうかぶせ蓋のものは余りやってみた記憶がありません。
これは今回の窯の一番奥にあったもので、丸く膨らんだ胴にエッジのきいた蓋がなかなか須恵器な気分です。
一筋流れた自然釉がブルーに溜まって底ぎりぎりで止まりました。
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by slipware | 2010-08-01 20:12 | 須恵 | Trackback

須恵 蝋燭徳利

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須恵 蝋燭徳利 2010年夏  h:160mm


筒型のこういうかたちの徳利は朝鮮にも伊万里にも瀬戸にもありますし、また錫器にもよく見かけますが、様々な酒徳利が作られた江戸時代末期頃の丹波の窯ではただの筒ではなく明らかに和蝋燭の姿をモティーフにしたと思われる反りのある徳利が蝋燭徳利の名前と共に伝わっています。
柳宗悦の古い蒐集にも丹波の白地に黒を流し掛けした姿の良い蝋燭徳利がありますが、まだやきもののことを何も知らない頃に求めた大阪日本民芸館の古い図録に出ていたこの蝋燭徳利と沖縄の渡名喜瓶にはなぜか妙にこころを惹かれました。
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by slipware | 2010-08-01 19:50 | 須恵 | Trackback

須恵 ぐい呑み

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須恵 ぐい呑み 2010年夏  h:43mm d:95mm


22日朝より7月2度目の須恵器の窯に火を入れました。
前回と同じく8回目の今回も薪の自然降灰釉を課題にしたテストだったのです。
この小さな窯だからこそひと月に二度も焚けるわけで、前回の窯で気付いたことをいかしてもう一度忘れる前に試してみたかったのですが、少しつかめたかのように思った問題点は解決せずにまた次回へと課題を繰り越しました。
現れた現象の原因については見て考えて試案を立てて取り組んでみるしかないのです。

前回とは打って変わって60時間あまりの期間中はずっと晴天で、たくさんの冷たい飲み物をとりながら、そして頭も足も水で冷やしながらの作業ですが日中は炎天下の照りつけと窯の熱が身体にこたえます。
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by slipware | 2010-08-01 19:34 | 須恵 | Trackback

須恵 七寸鉢

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須恵 七寸鉢 2010年夏  h:72mm d:225mm


梅雨の晴れ間を狙って須恵器の窯を焚きました。
穴窯の7回目です。
天気予報を見ながら7月2日の昼に火を入れたのですがあまり乾燥しきらないままに詰めたうつわもようやく乾き、温度が上がりだし1000度ほどになった3日の早朝より4日の朝までかなりの雨になり、屋根の無い野天の窯は滑稽なくらいの水蒸気を上げ続けました。
薪を抱えて傘をさしながらくべるというそういうのは仕方が無いとしても、やはり相当熱を奪われるのか1150度そこそこからのあと少しが上がらずに苦労しました。
今回は44時間目くらいで雨がやみそこから61時間目で焚き終えるまでは温度も順調に上がったのでわりにしっかり焼けましたが、昔もこういう窯を焚くときにやはり同じような苦労があったのではないかと思います。
薪が続く限りは日程を延ばして焼き続けたものか、それとも焼けないときには焼けないままにそのまま受け入れたものかはわかりませんがどう仕様も無いものはどう仕様も無いとこれは畑仕事なんかでも同じことでこういうものだというより仕方がないと思います。
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by slipware | 2010-07-22 17:22 | 須恵 | Trackback

須恵 片口

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須恵 片口鉢 2009年秋  h:67mm d:200mm


先日の窯は自然釉という点では狙い通りに行ったのですが焚き上げの最終段階での強還元が過ぎたためでしょうか、釉薬が煮えたりガラス質の中に煤をかんで黒くなったりしてしまい途中で引き出したようなつやのある鮮やかな緑釉とはなりませんでした。
これはこれで重々しい気配のあるものですが次回はもう一工夫して取り組みたいと思います。
古い常滑などでこういう釉肌のものを見て発掘品の経年変化で釉薬が風化してしまったものかと思っていましたがこの結果を見ればあるいは窯から出たときに既にそういうかせたような釉の状態であったかもしれないとも思われます。
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by slipware | 2009-11-14 13:19 | 須恵 | Trackback

穴窯 6回目

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結局南丹ものづくりの祭典がどんなものなのかは行って見るまでわかりませんが、この企画のために26日まで須恵器の窯を焚いていました。

去年の年末以来の須恵器ですが、今回は降り掛かった薪の灰が高熱で融ける自然降灰釉のものをテーマに取り組んでみました。
釉薬を焼いた先日の2回に次いで今月3度目の窯焚きです。

このふたつの片口は窯の中で倒れてしまったので様子見がてらに火掻き棒で途中でひっぱり出したものです。
これらは高温の窯の中から引き出したために急冷してひびがはいってしまっていますが、うまくいっていればこういうものを並べてみようかと思っています。
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by slipware | 2009-10-28 02:32 | 須恵 | Trackback

須恵 盌

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須恵 盌 2008冬 h:55mm d:120mm


もうひとつ先日の窯のものです。
こちらはより穏やかな須恵器らしい焼け上がりの小振りの盌です。
全体的に前回よりは降灰も多めでした。
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by slipware | 2008-12-21 00:17 | 須恵 | Trackback